HOME修理TOP田植機修理

第29回:田植機の株間ギヤ交換について - EP4



今回は、クボタの小型田植機EP4の株間を変更する方法を記載します。


現在の水稲栽培では、省力、低コスト、多収などの観点から、株間を出来るだけ広くする疎植(粗植え)栽培、または圃場に直接播種する直播栽培の何れかを行っています。

そして、現時点で最も多くの人が行っている栽培方法は、前者の株間を出来るだけ広くする疎植栽培です。

この田植機の出荷時に設定されている株間は18㎝(60株/3.3㎡) です。

18㎝の株間は、現在では狭いほうに入ります。

そこで、標準付属品の疎植用ギヤと入れ換えて、株間を24㎝(45株/3.3㎡)に広げます。


※オプションのギヤで最大28㎝(40株/3.3㎡)まで広げる事が出来ます。


必要工具と道具:  グリース


EP4 株間 ギヤ・ケース右側の前車軸ケースの上に株間ギヤ・ケースがあります。

この田植機の株間変更は、レバー操作もなく、このギヤ・ケース内のギヤの入換え、組換えのみで行います。

レバー操作ではないが、とてもシンプルです。



EP4 株間 ギヤ・ケース・カバー 取り外し後蝶ボルト1本を外し、ギヤ・ケース・カバーを外します。

出荷時の設定株間は18㎝なので、A軸(左写真、左側)が27、B軸(左写真、右側)が26の歯数ギヤが組み込まれています。

EP4 株間 ギヤ・ケース・カバー 蝶ボルト ゴム付座金株間に対するギヤの組み合わせは、ギヤ・ケース・カバーにシールが貼ってあるので、そこで確認できます。

EP4 株間 ギヤ・ケース ギヤ 取り外し後手でギヤを外します。

軸にはスナップ・リングなどをかける溝も無く、ギヤがそれぞれ嵌っているだけです。

EP4 株間 疎植用ギヤ付属品の疎植用ギヤです。

ギヤには歯数が刻印されています。

この2つのギヤ(歯数31と22)を組み込む事で、株間は24㎝になります。

EP4 株間 ギヤ・ケース 疎植用ギヤ 取り付け後A軸に31、B軸に22の歯数ギヤを入れます。

刻印のある面を手前にして取り付けます。

EP4 株間 ギヤ・ケース ギヤ グリース 塗付グリースを塗付します。

左写真くらいの量でいいかと思います。

また、ギヤ・ケース・カバーの裏面にもグリースを同量塗付しておきます。

使用したグリースは、2硫化モリブデン・グリースです。

グリースは中央に集中していますが、回転すれば全体に行き渡ります。

ギヤに抜け止めなどは無いので、そのままギヤ・ケース・カバーを取り付けます。

蝶ボルト(ゴム付座金を含む)を手でしっかり締めて完了です。



作成日:2013/5/19