火が消える(NSA160、SSA160)
カネコ乾燥機NSA160で、エラーコード「E2」が表示されます。
「E2」は異常消火です。
異常消火の原因は、燃料切れかフレーム・アイの汚れ、断線です。
何はともあれ、とりあえず熱風乾燥を押してみると、弱い火が付き不安定なまますぐに消えてしまいます。
この時点で、フレーム・アイ(受光センサ)ではなく燃料切れを疑います。
燃料タンクのストレーナ・カップを見てみると、赤錆が見えます。
燃料タンクのストレーナ・カップを外し、燃料コックを開いても灯油が落ちてきません。
つまり、燃料切れの状態です。
この燃料タンクは、どうやら前型のSSA型に使われていたものです。
ちなみに、汎用のガソリン・エンジンに使われている燃料コックと同じ構造で、パッキンとフィルタが付いている普通の燃料コックです。
ストレーナ・カップに溜まったタンク内の赤錆を除去します。
水も少し溜まっていました。
針金で突いてもいいのですが、せっかくなので外してきれいにします。
取り付ける時は、パッキンがずれないように気を付けて行います。
燃料ホースの取り付けは、燃料ポンプ側を最後に取り付けます。
エアを抜く必要があるからです。
手順は、燃料コックを開き、燃料タンクを燃料ポンプ(後項写真)より高く持上げ、その状態を保ったまま燃料ホースを取り付けます。
当然、灯油が多少こぼれます。
熱風乾燥ボタンを押し、順調に火が付いています。
火は消えず安定して燃えているので良しとします。
カネコ乾燥機SSA160で、異常消化のエラーが出る症状です。
異常消化なので、通常、燃料供給に問題がないか、またフレーム・アイの故障のどちらかになります。
確認したところどちらも問題ないのですが、乾燥ボタンを押し点火後、すぐに同エラーが出て消火してしまいます。
αバーナ(ロータリ・バーナ)を取り外して、バーナ内のフレーム・アイが感知する反射板(ファン)の汚れと判断し、バーナを分解掃除します。
αバーナを分解します。
回転部(噴射部)と炉筒を分解します。
左写真で分かるように、回転部の円板回りにカーボンが付着していますが、反射板をきれいにするため円板や噴射カップを外すので、外してからワイヤ・ブラシでカーボンを落とします。
当然、炉筒側に付着しているカーボンも落とします。
噴射カップを外す時は、噴管を曲げないように気を付けます。
噴射カップと噴口の位置関係が重要だからです。
反射板が真っ黒に汚れています。
これではフレーム・アイが炎の反射(明かり)を感知できません。
送風機ベルトの亀裂劣化と排風ダクトの曲げ過ぎもなく、エア・クリーナも掃除済なので不思議だったのですが、原因は燃料である灯油が、ん?っていう感じだった事です。
ちなみに、送風機の風力が極端に低下すると風圧スイッチが働くので、点火すらしなくなります。
キャブレータ・クリーナを吹き付け暫く経ってから、コンプレッサでエア吹き洗浄します。
反射面に傷が入らないように、気を付けて掃除しなければいけません。
左写真で分かるように、きれいになったので良しとします。
ちなみに、通常、この部分を掃除しなければいけなくなる事は滅多にありません。
断熱剤はカッタで上手に捲れば再利用できたのですが、折角なので新品に交換しておきます。
新品なので厚みがあります。
その後全て組み付け、バーナを点火させて異常消化が出なくなったのでOKです。