ギヤ・ケースにグリース注入(BF0251H)
ロビン草刈機BF0251Hで、ギヤ・ケースにグリースを注入します。
刈刃を交換した時に、ついでにギヤ・ケース内にグリースを注入します。
この草刈機のギヤ・ケースは、グリースを注入するための穴が1つあるだけで排出穴(エア抜き穴)がありません。
このような草刈機のギヤ・ケースに確実にグリースを入れるには、ギヤ・ケースを外します。
シャフトとの固定ボルト(6角穴付き)を2本緩めますが、6角穴がゴミで塞がっているので先の尖ったもので適当に掃除します。
グリース注入口の栓である頭部10㎜のボルトを外します。
最初に外さないのは、不用意にゴミが入るのを防ぐためです。
最初にギヤ・ケースをブラシなどできれいに掃除してから始めればいいだけの話ですが…。
左写真で分かるように、このシャフト挿入穴をグリース排出穴、エア抜き穴として利用します。
この草刈機の刈刃取付軸はシール付きベアリングを使っているので、このシャフト挿入穴が唯一のグリース排出穴となります。
シャフト挿入穴に針金などを差し込んでほじくり、グリースが少しでも排出し易いようにしておきます。
現場で急に出た話で、ギヤ・ケース専用の耐熱グリースを持ち合わせていなかったので、万能(リチウム)グリースを注入しました。
本来は、古いグリースを抜いてから新しいグリースを注入したいところですが、そんな事は簡単に出来ないのでそのまま注入します。
ノズル口径の合っていないグリース・ガンをあてがって入れたので、かなり入れ損ないました。
シャフト挿入穴から古いグリースが少しでも出てきて欲しいところですが、なかなか出てこないのでこの穴からもグリースを打ち込んでしまいます。
刈刃を手で回しながらグリースをギヤに馴染ませます。
グリースの入れ過ぎになって良くないですが、仕方ありませんし補給しないよりは遥かにマシです。
折角ギヤ・ケースを外しているので、シャフトを外してグリースを塗付しておきます。
シャフトに向きはありません。
両側とも、先端のスプラインをパーツ・クリーナなどで掃除します。
摩耗具合は問題ありません。
シャフトにグリースを塗付します。
差し込む側の先端スプラインと、その少し下あたりまで適当で構いません。
付け過ぎると単純に余剰分だけ重量が増しますが、そんな事は気にしなくていいでしょう。
シャフトをパイプに差し込んでいきます。
シャフト先端を、エンジン側で外から見えない遠心クラッチのドラム中心部のシャフト挿入口まで入れないといけませんが、これはシャフトを軽く押し引きしながら押し込めば、スプライン溝が自然に合わさり奥まで入ります。
または、シャフトを手でゆっくり回しながら押し込めば、スプライン溝は自然に入ります。
パイプにギヤ・ケースを取り付けます。
ギヤ・ケースも手でゆっくり回しながら押し込めばスプライン溝は入ります。
抜け止めボルトを穴位置を合わせて締め、固定ボルトを締め込みます。
ボルトにパッキンがある事を確認し、ボルトを注入口に取り付け栓をします。
ギヤ・ケース内にグリースを注入したからと言って、しばらくベベル・ギヤやベアリングが壊れないという事ではありません。
あくまで延命措置をしているだけで、無理な使い方をすればベベル・ギヤやベアリングに負担がかかり破損する事はあります。