刈刃が動かない(LHT2310)
ゼノア畦草刈用アタッチメントLHT2310で、刈刃が動きません。
シャフト・パイプからギヤ・ケースを外します。
まずは、底蓋を外して、クランクシャフトのカムとブレードとの動力伝達部分の状態を確認します。
カムが多少摩耗し角が丸くなっていますが、特に問題なさそうです。
上蓋を外します。
グリースでよく分かりませんが、恐らくギヤかベアリングが破損しているのでしょう。
ブレードを外します。
クランクシャフトを手で回すと、やはりゴツゴツする感じがします。
外したブレードです。
クランクシャフトのカムが摺動する穴の状態は問題ないです。
レバーを外し、シャフトの頭部10㎜のナットを外して、ギヤ・ケースを分離します。
グリースを落としてきれいにしてみると、ベベル・ギヤが破損している事が分かります。
思った通りですね。
クランクシャフト側のベベル・ギヤも少し削れています。
という事で、この噛み合う2つのベベル・ギヤを交換します。
ベベル・ギヤを外し、クランクシャフトを外します。
ベベル・ギヤは、E形トメワを外せば外せます。
ギヤ・ケースからシャフトを外します。
左写真のように、シャフトの抜け止めボルトが付いていた穴にどうでも良い長めのボルトを入れて、その上をハンマで叩けば簡単に外せます。
外したシャフトです。
破損したベベル・ギヤだけを交換します。
万力でシャフトを固定し、ベベル・ギヤをディスク・グラインダの研磨刃で削ります。
間違ってシャフトまで削ってしまわないように、少しずつ慎重に行います。
薄皮が残る程度で止めておきます。
削ったベベル・ギヤは、プライヤで軽く掴んで引き抜きます。
左写真でシャフトにダブル・ナットが付いているのは、最初に別の方法で外そうとした時にナットを入れそのままにしていたからです。
シャフトとベベル・ギヤの嵌め合い面には、キーも何も存在しません。
精密加工による圧着での固定です。
シャフトにベベル・ギヤを取り付けます。
当然叩いて入れる訳にはいかないので、万力を使いじわじわと押し込んで取り付けます。
ベベル・ギヤを押し込んで入れるために、左写真のように適当なナットやパイプを入れて行います。
シャフトの端に入れているナットは、軸頭(ネジ山)を潰さないためです。
押し込み量を確保するため更にナットを入れて奥まで押し込みます。
程よく押し込んだところで止めておきます。
ベベル・ギヤの交換が終わりました。
後は、外した順番とは逆の順番で組み付けていくだけです。