ロータリ・カバーを水平に戻せない(WM747)
オーレック・ウイング・モアWM747で、ロータリ・カバーが左に下がった状態から水平に戻せない症状です。
角度調整レバーの根元を見てみると、ワイヤ・アームが曲がって前方に外れています。
今回、何故このような事になったかというと、左側のロータリ・カバーを下げて畦刈りしている状態から、角度調整レバーだけを操作してロータリ・カバーを水平に戻そうとしたからです。
間違った操作をしていないように感じると思いますが、左側のロータリ・カバーには泥や刈り草が付着し重くなっているので、角度調整レバーを力ずくで操作してはいけないのです。
正しい使い方は、出来るだけ機体を平坦な場所に移動させてから、機体を左に傾けて水平にし、ロータリ引きワイヤの張りを弛めた上で、角度調整レバーを操作してロータリ・カバーを水平固定にします。
ワイヤ・アームを含め、レバー回りは頑丈ではないので、なるべくロータリ引きワイヤが弛んだ状態にし、ワイヤ・アームにかかる負荷を減らす事が壊さない上手な使い方です。
ロータリ・カバーを水平に固定できないと軽トラックにもすんなり載せれないので、ワイヤ・アームを後方に移動させてロータリ・カバーを水平にしています。
左写真で分かるように、ワイヤ・アームが今にも外れそうです。
頭部10㎜の固定ボルトを2本外し、コントロール・カバーを外します。
コントロール・カバーを外すと、ワイヤ・アームの曲がりがよく分かります。
ワイヤ・アームがブラケットに接触しています。
ブラケットに接触している割りピンを外し、ワイヤ・アームからロータリ引きワイヤを外します。
ワイア・アームの抜け止めである頭部12㎜の固定ボルトを外し、アーム戻しバネとワイヤ・アームを外します。
本来ワイヤ・アームは交換ですが、部品が届くまで待てないので叩いて修正します。
曲げて直すより叩いたほうが良さそうなので、左写真のように叩いて直します。
少し溶接して補強します。
ブッシュが付いているので、一度に熱をかけず濡れタオルで冷ましながら溶接します。
見た目は悪いですが、ちゃんと直ってます。
ワイヤ・アーム取付軸が根元から少し曲がってるので、左写真のようにパイプを使い直します。
角度調整レバーが付いたままですけど、ブラケット側の歪みなので問題なく簡単に修正できます。
軸にグリースを塗付し、ワイヤ・アームを取り付けます。
上手く修正できたので、抜ける心配は無さそうです。
コントロール・カバーを取り付けます。
水平固定の位置で左のロータリ・カバーがやや垂れていたので、ロータリ引きワイヤを調整して少し張っておきます。
動作確認し問題がなかったので完了です。