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田植機修理

エンジンがハンチング(SPJ400K)



SPJ500K リヤ・カバー 取り外し前クボタ田植機SPJ400Kで、エンジンは始動するがハンチングして不安定な状態です。

キャブレータ掃除になるので、ボンネットを開けます。

SPJ500K エア・クリーナ 取り外し前リヤ・カバーを外します。

この田植機は、4点(グロメット)を嵌め込んであるだけなので簡単に外せます。

SPJ500K エア・クリーナ・エレメント 破れエア・クリーナ・ケース・カバーを外します。

エア・クリーナ・エレメントは、ボロボロなので交換になります。

SPJ500K 取り外し後 エア・クリーナ・ケース・カバー エア・クリーナ・エレメント(破れ)エア・クリーナ・ケース・カバーは、後で良いので、次に外すケースと一緒にきれいに掃除しておきます。

SPJ500K エア・クリーナ・ケース 取り外し頭部10㎜の固定ボルト2本を外し、エア・クリーナ・ケースを外します。

SPJ500K チョーク・ロッド 取り外しプラス・ネジを緩め、キャブレータからチョーク・ロッドを外します。

SPJ500K 燃料コック 開閉ロッド 取り外し頭部8㎜の固定ボルトを緩め、燃料コックから開閉ロッドを外します。

燃料コックは閉じておきます。

SPJ500K 燃料コック 取り外し固定(プラス)ネジ2本を外し、燃料コックを外します。



SPJ500K エルボ キャブレータ 取り外し頭部10㎜の固定ボルト2本を外し、エルボ(パイプ)とキャブレータを外します。

エルボに嵌め込んであるブリーザ・ホースも外します。

SPJ500K キャブレータ 取り外しガバナ・ロッドとロッド・スプリングが付いた状態で、キャブレータが外れます。

SPJ500K キャブレータ ガバナ・ロッド ロッド・スプリング 取り外しラジオ・ペンチを使いとロッド・スプリングを外したら、キャブレータを傾けてガバナ・ロッドを外します。

SPJ500K 取り外し後 エルボ キャブレータエルボと一緒にキャブレータを取り外します。

SPJ500K キャブレータ 取り外し後キャブレータを取り外したエンジン側は、このままで構いません。



SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース 固定ボルト 取り外し前フロート・チャンバ・ケースが少し濡れています。

ガソリンが少し漏れているという事です。

SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース 固定ボルト 取り外し後頭部12㎜の固定ボルトを外します。

ボルトのパッキンは破れていないようです。

SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース 取り外しフロート・チャンバ・ケースを外します。

先程ボックス・レンチを使用しましたが、これでフロート・チャンバ・ケースを軽く叩き、慎重に膠着を取ります。

SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース パッキン 取り外しフロート・チャンバ・ケースをゆっくり少しずつ外します。

一気に外すと、パッキン(ガスケット)が切れる恐れがあります。

SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース パッキン 取り外し マイナス・ドライバパッキンがくっ付いてきたので、マイナス・ドライバで少しずつ剥がします。

SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース 取り外し後パッキンは切らかしていませんが、ゴムが硬化しています。

硬化して弾性がなくなった事で、合わせ面から少しガソリンが漏れているのだと思います。

目で見えない程度のヒビが入っているのかもしれまんが、そうでなくても漏れる事は、珍しいですが確かにあります。

ケースとボルトの両パッキン、そして燃料コック取り付け部のOリングを交換しておけば間違いないですが、どれも持ち合わせていなかったので、とりあえずこのままいきます。



SPJ500K キャブレータ 分解後キャブレータは大して汚れていませんでしたが、折角なのでニードル・バルブやメイン・ジェットなどの主要部品を外して掃除します。

フロート・ピンは片方を潰してあるので、潰してある方をラジオ・ペンチで掴んで引き抜きます。

SPJ500K キャブレータ エア・ジェット 詰まりエア・クリーナ・エレメントのスポンジのカスでしょうか、メイン・エア・ジェットとスロー・エア・ジェットを少し塞いでいるように見えます。

これが、今回の症状であるハンチングの原因です。

この2つのエア・ジェットにキャブレータ・クリーナを吹き付けますが、その前に、これらの穴がどこに繋がっているのか説明します。

SPJ500K キャブレータ ジェット(スロー)プラス・ネジで栓をしてあった箇所で、奥に見えるのがスロー・ジェットです。

精密ドライバで外す事が出来るジェットですが、今回は外しません。

このスロー・ジェットは、ネジで栓をする事でパイロット・ジェットとして作用します。

この穴とスロー・エア・ジェットが繋がっています。

SPJ500K キャブレータ スロー・ジェット左写真で分かると思いますが、メイン・ジェットが付いていた穴の奥に見える小さな穴もスロー・ジェットです。

このスロー・ジェットは、もう片方のスロー・ジェット、スロー・エア・ジェット、そしてスロー・ポート、アイドル・ポートに繋がっています。

SPJ500K キャブレータ ジェット(スロー) キャブレータ・クリーナ 吹き付けスロー・ジェットにキャブレータ・クリーナを吹き付けます。

もう片方のスロー・ジェットからきれいなクリーナ液が出てきたので、とりあえずOKとします。

SPJ500K キャブレータ メイン・エア・ジェット キャブレータ・クリーナ 吹き付け メイン・エア・ジェットとスロー・エア・ジェットにキャブレータ・クリーナを吹き付けます。

左写真は、メイン・エア・ジェットにキャブレータ・クリーナを吹き付けていますが、メイン・エア・ジェットは、メイン・ノズルが付いていた穴奥の側面にある小さな穴に繋がっていて目視が難しいので、クリーナ液の通り具合で確認します。

SPJ500K キャブレータ アイドル・ポート キャブレータ・クリーナ クリーナ液スロー・ジェット(栓をする側)がある穴を指で蓋をした状態で、スロー・エア・ジェットにキャブレータ・クリーナを吹き付けます。

ベンチュリにあるスロー・ポートとアイドル・ポートからクリーナ液が出てこればOKです。

キャブレータが比較的きれいだった事と、アイドル・ポートがあまり詰まる箇所でない事から、この穴に取り付けてあるアイドル・アジャスト・スクリュは外していません。

SPJ500K キャブレータ エア・ベント(大気側) キャブレータ・クリーナ 吹き付けエア・ベントにもキャブレータ・クリーナを吹き付けて、穴の通り具合を確認しておきます。

この穴が詰まるとオーバ・フローします。



SPJ500K キャブレータ 分解掃除外した部品等に詰まりはありませんが、キャブレータ・クリーナを吹き付けておいて少し放置します。

SPJ500K 燃料コック ストレーナ・カップ 取り外し前その間に、燃料コック内をきれいにします。

SPJ500K 燃料コック ストレーナ・カップ ゴミ溜まり頭部10㎜のスパナでストレーナ・カップを外します。

少しゴミが溜まっています。

SPJ500K 燃料コック ストレーナ・カップ 掃除後キャブレータ・クリーナを吹き付け汚れを溶かし、潤滑剤で洗い流します。

きれいになったら元に戻します。

SPJ500K キャブレータ ニードル・バルブニードル・バルブの状態を確認しておきます。

SPJ500K キャブレータ ニードル・バルブ 確認頭部ピンを指で押して離すと、バネが効いて元に戻ります。

スムーズな動きを確認出来たのでOKです。

潤滑剤で洗ってから、フロートと共にキャブレータに組み付けます。

コンプレッサがない現場なので、代わりに潤滑剤を使ってます。

ちなみにパーツ・クリーナは冷えて結露する恐れがあるので、キャブレータ掃除には使わないほうが良いです。

SPJ500K キャブレータ メイン・ジェット メイン・ノズルこちらも潤滑剤で洗い流し、メイン・ノズル、メイン・ジェットの順に取り付けていきます。

SPJ500K キャブレータ ベンチュリ左写真で分かるように、ベンチュリ回りもきれいにしてあります。

SPJ500K キャブレータ フロート・チャンバ・ケース 取り付け前スロー・ジェットがある穴にプラス・ネジを締めて栓をします(元に戻します)。

プラス・ネジを締め忘れると、パイロット・ジェットとして働かなくなりハンチングします。

SPJ500K キャブレータ 組み付けフロート・チャンバ・ケースを取り付けますが、燃料排出レバー(ワンタッチ・ドレン)の位置を考えないといけないので、この時点では、固定ボルトを手で軽く締めておきます。



SPJ500K エルボ キャブレータ 取り付けキャブレータを取り付けるので、エルボとキャブレータに通しボルト(固定ボルト)を入れます。

SPJ500K キャブレータ ガバナ・ロッド 取り付けガバナ・ロッドを取り付けてからキャブレータを取り付けます。

SPJ500K キャブレータ ロッド・スプリング 取り付けロッド・スプリングを取り付けます。

SPJ500K エルボ ブリーザ・ホース 取り付けブリーザ・ホースを取り付けます。

SPJ500K チョーク・ロッド 燃料コック 取り付け後燃料コックとチョーク・ロッドを取り付けます。

SPJ500K キャブレータ 燃料排出レバー 位置 修正フロート・チャンバ・ケースの燃料排出レバーの位置が悪いので、固定ボルトを緩めて修正します。

いつもなら外す前に位置が分かるように印を付けておくのですが、今回は後からの修正です。

SPJ500K キャブレータ 燃料排出レバー 位置 修正後エア・クリーナ・ケースを取り付けて干渉しない事を確認出来たので、新品のエア・クリーナ・エレメントを取り付けてカバーを嵌めます。

燃料排出レバーが元の位置と違いますが、リヤ・カバーを簡単に外せるので、良しとしてもらってます。

SPJ500K キャブレータ スロー調整ここで、エンジンを始動しスロー調整をします。

ハンチング症状は直り、偶々ですが、フロート・チャンバ・ケースからの燃料漏れも止まったようです。

SPJ500K リヤ・カバー 取り付け後5分程様子を見て問題なかったので、リヤ・カバーを取り付けます。

ついでにエンジン・オイルの量を確認し、適正だったので良しとします。