田植機の足まわり4

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ミツビシ田植機MPR55で、左旋回がスムーズに出来ない症状です。
古い機械ですが直します。

実際に運転してみると、左のブレーキ・プダルを踏み込んでも左のサイド・クラッチが切れません。
サイド・クラッチ・ロッドの遊びが異常に大きくなっていた(異常を感じ)ので、後車軸ケースを分解します。

最初にブレーキ蓋を外して、ブレーキ・ドラムを外す必要があります。
ブレーキ・シューはまだ使えそうです。

左写真で分かるように赤錆まるけですが、掃除すれば大丈夫です。

後車軸ケースを分解してみると、クラッチ・アーム軸にあるベアリングの外輪がありません。

これでは、サイド・クラッチが作動しないはずです。
また、サイド・クラッチ・ロッドの遊びも大きいはずです。

旋回できない原因はこのベアリングの破損ですが、折角なのでサイド・クラッチのディスク・プレートのフェーシングが剥離していないか確認します。

サイド・クラッチを分解するには、ケースから見えている穴用スナップ・リングを外す必要があります。

強力な皿バネでワッシャを外側に押しているので、穴用スナップ・リングは簡単に外れません。
したがって、ワッシャを内側に押し込んでおいて穴用スナップ・リングを外します。

ワッシャだけを押し込むため、鉄パイプで適当に専用工具を自作します。

左写真のように自作の専用工具で挟んだサイド・クラッチを油圧ジャッキの上に載せて、トラクタの前部をジャッキ・アップします。

ジャッキ・アップすると言っても、トラクタの前部を持ち上げる訳ではありません。
この方法でワッシャだけを押し込むのです。

ワッシャと穴用スナップ・リングとの間に遊びが出来たら、穴用スナップ・リングを外します。

穴用スナップ・リングを外したら皿バネが外れます。

このサイド・クラッチは左写真で分かるように、ボスが外側に動いた時にクラッチが切れるようになっています。

ディスク・プレートとセパレータ・プレートをごっそり外します。

ディスク・プレートを1枚1枚順番に確認します。

結果、フェーシングの状態は問題ありませんでした。





クボタ田植機NSD8で、後車軸からのオイル漏れです。

左右両方の後車軸のオイル・シールを交換するので、ジャッキ・アップして後輪を外し、ドレン・ボルトを外し排油します。

この状態では車体のバランスが悪く危ないので、車体フレームに馬ジャッキを入れておきます。

オイル・シールを外すと、車軸のオイル・シール摺動面に摺り傷が入っています。

軸付きオイル・シールではないので仕方のない症状です。

オイル・シールだけを交換すると、またオイル漏れするといけないので車軸も交換します。

固定ボルトを全て外し、後車軸ケースを分離します。

スクレーパを合わせ面に打ち込む事で隙間が生まれるので、その後は、隙間にマイナス・ドライバの先端を入れて、テコの原理で後車軸ケース・カバーを手前に起こしていくだけです。

外した後車軸ケース・カバです。

今回は左写真のような状態、ざっくり言うとスパー・ギヤ(大、小)とサイド・クラッチ仕組みが付いた状態で外れていますが、サイド・クラッチ仕組みだけが後車軸ケース側に残る場合もあります。

後車軸ケース・カバーから車軸、スパー・ギヤ、サイド・クラッチ仕組みを外します。

樹脂ハンマなどでケースを軽く叩けば、これらの部品は簡単に外れます。

後車軸ケース・カバーをきれいに洗い、後車軸ケースとの接合面はカップ・ブラシ・グラインダできれいに磨いておきます。

車軸を交換するので、車軸からベアリングとスパー・ギヤを外します。

ベアリングとスパー・ギヤ、そしてサイド・クラッチ仕組み回りに付着している油分は、コンプレッサでエア吹きして、垂れてこない程度に落としておきます。

後車軸ケース側の接合面も、カップ・ブラシ・グラインダできれいに磨きます。

後車軸ケースの内側に付着している油分と埃はパーツ・クリーナで落とし、コンプレッサでエア吹き掃除しておきます。

後車軸ケース側にサイド・クラッチ仕組みを先に入れておきます。

スパー・ギヤ(大)とベアリングを新しい車軸に取り付けたら、スパー・ギヤ(小)と新しい車軸を後車軸ケース・カバー側に組み付けておきます。

後車軸ケースのケース・カバーとの合わせ面に液体ガスケットを塗付し、後車軸ケース・カバーを取り付けます。

しっかり固定ボルトを締め付けておきます。

オイル・シールを取り付けます。

リップ部にリチウム・グリースを塗付してから打ち込みます。

反対側も同じように行います。





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