植付アームのオーバ・ホール(SPA5) / 植込杆クラッチ・ワイヤ交換(PA50D) / 縦送りベルト交換(S1-500R)
クボタ田植機SPA5で、植付アームのオーバ・ホールというより組み付けです。
これは酷いです…。
アルミなので弱火で炙って上手に部品を外したようですが、再利用できる部品が殆どないのが残念です。
最初から分解するのを止めて、植付アームASSYで部品を発注したほうが良いという事です。
植付アームに付いている部品等その1です。
カムシャフトなどです。
植付アームに付いている部品等その2です。
植付ロッドなどです。
今回は一つ一つの部品を単品で発注してしまったようなので、一つずつ組み付けていかないといけません。
左写真は、カムシャフト、プッシュ・レバー、クッション・ゴムを組み付けたところですが、植付ロッドなどまだまだ幾つか部品を組んでいかないといけません。
たった一つの植付アームにその全ての部品を組み付ける事は、このように割と面倒なのです。
したがって、あのような酷い状態だったなら、植付アームASSYでごっそり交換するのが簡単で早いのです。
イセキ田植機PA50Dで、植込杆クラッチ・ワイヤが切れたので交換します。
錆と膠着が酷く、火で炙っても抜けません。
アルミのケースなので、炙り過ぎると溶けるので慎重に行います。
穴用スナップ・リングを外してアウタ・ケーブルを引き抜くだけなのに、結果的に植付チェーン・ケースごとごっそり外すはめになりました。
たかがワイヤ交換でここまでしないといけません。
アウタ・ケーブルの膠着が酷く、簡単に外れないのです。
植付けタイミングがあるので、外す時も組み付ける時も注意する必要があります。
ここまで外すと、やり易いので何とかなります。
クボタ田植機S1-500Rで、縦送りベルトが切れたので交換します。
苗載せ台を取り外します。
横送り金具の連結ボルト(頭部12㎜)を左右計4本取り外します。
また、本機側で縦送りのワイヤを3本取り外します。
縦送りスプロケットを取り外します。
固定ナット(頭部17㎜)を緩めてスプロケットを抜いていきます。
縦送りスプロケットを少し抜く、手で苗載せ台を左方向へ少し移動させる、これを繰り返します。
苗載せ台を取り外します。
両端の台受け固定ボルト(頭部10㎜)左右計4本を取り外します。
これで、苗載せ台は持ち上げて取り外すことが出来ます。
左写真では端から2番目の台受けまで取り外してありますが、両端だけで十分です。
縦送りベルトを取り外します。
縦送りワイヤ、スプリング、中間の支えプーリを全て取り外します。
そして、下側の軸受け金具の固定ナット(頭部10㎜)を全て取り外したら、縦送りベルトは上下のプーリが付いた状態でごっそりと取り外しができます。
後は、順番通りに横ずらししてベルトを引き抜いていくだけです。
新品の縦送りベルトを交換したら、苗載せ台に取り付けます。
縦送りベルトはそれぞれのプーリ溝にあった向きで取り付くので、間違えないように気を付けます。
また、縦送りワイヤを取り付けたら、ついでにドグ・クラッチ部にグリースを塗付しておきます。
苗載せ台を本機に取り付けます。
両端の台受けだけは、抜け防止のツバが余分についているためスライドさせないと入りません。
台受けの固定ボルトを全て取り付けたら、縦送りスプロケット、縦送りワイヤを順番に取り付けていきます。
また、縦送り動力伝達部にグリースを塗付しておきます。
横送り金具(2ヵ所)の連結ボルトを取り付けます。
金具のボルト穴は若干長穴になっていますが、取り外す前と同じ位置(跡が残っている)で固定します。
同じ位置なので、基本的には横送り量と折り返しタイミングは取外し前と変わらないはずですが、次のように確認が必要です。
エンジンを始動して5条全て(3ヵ所)のクラッチを切った状態で植付け作動させます。
横送りの折り返しタイミングが左右ともエプロンの凹穴縦面にぴったり合うか確認します。
仮に行き過ぎた状態だと植付爪は仕切り板(赤い部分)をえぐってしまします。
調整は横送り金具の連結ボルトを取り外し固定位置をずらす、またナットを緩めてマイナス・ドライバで横送り軸を回すかして行います。