バック・アップが作動しない(GL280) / セル・モータが回らない(N329、GT26) / フュージブル・リンク交換(X20) / グロー・ランプが消えない(GL320)
クボタ・トラクタGL280で、バック・アップが作動しません。
バック・アップ・スイッチ「ON」でメータ・パネルにランプは点灯するので、マーカ・スイッチ(マイクロ・スイッチ)の不良を疑います。
ステアリング下のカバーを取り外します。
カバーは3本のボルト(頭部12㎜)で固定されています。
やはりマーカ・スイッチが折れていました。
使用時間が1000時間を越えると、いろいろと消耗しますね。
マーカ・スイッチを交換します。
固定ネジ(+)は角度がなく締め難いです。
バック・レバーを入れた時に、このスイッチが入って作業機が上昇する仕組みです。
日の本トラクタN329で、セル・モータが回らずエンジンがかからない症状です。
原因は、エンジン始動ユニット(リレー)内でセル・モータ始動線がスイッチングされない事でした。
という事でエンジン始動ユニットを外し、左写真で分かるように始動線を短絡します。
単にエンジン始動に関するユニットなので、他の制御に影響する事はありません。
ユニットはメータ・パネルの裏側にあります。
ユニットを経由しているだけで通常の始動回路ですね。
クボタ・トラクタGT26で、セル・モータが回りません。
主変速レバーのところにあるニュートラル・スイッチ(セーフティ・スイッチ)の接触が悪かっただけです。
また同じ症状になる恐れがあるので、所有者の了解を得てニュートラル・スイッチを経由しないように、ギボシ端子を外し短絡しました。
これで主変速が何速になっていてもセル・モータは回ります。
クボタ・トラクタX20で、フュージブル・リンクの交換です。
誤ってバッテリを逆接続したようです。
その場合は、このフュージブル・リンク(左写真の緑線)が切れることで本体の電装品などを保護しています。
フュージブル・リンク(コネクタ式)を交換して完了です。
クボタ・トラクタGL320で、エンジンが始動してもグロー・ランプが点いたままです。
エンジン・カバーを開けグロー・プラグ接続線の電圧を測定したら、キーON時、エンジン始動時ともにDC12V出ています。
この時点でグロー・リレーは正常に働いていると断定できますので、グロー・コントローラの異常を疑います。
グロー・リレー(コイル側)とグロー・ランプのマイナス線はグロー・コントローラに接続されているので、グロー・コントローラがそれらの作動電圧を制御するといった構造です。
このトラクタの予熱時間は水温で判断していますが、仮に水温センサが壊れていたり、水温センサ間の配線が断線していたとしても、グロー・ランプが点きっぱなしにはなりません。
足元のカバーを外し、グロー・コントローラを外します。
グロー・コントローラを外してキーONにすると、当然ですがグロー・リレーのコイル線に電圧供給されませんので、グロー・プラグは赤熱しません。
外したついでなので、グロー・リレーのコネクタなども外して、潤滑剤をかけて接点洗浄しておきます。
外したグロー・コントローラです。
部品交換後、メータ・パネルのグロー・ランプは点灯後すぐ消えるようになり修理完了です。
瞬間予熱式ですね。