HOME修理TOPトラクタ修理

トラクター修理

ロータリが上がらない(GT21、T22)



GT21 ロータリ 上がらないクボタ・トラクタGT21で、ロータリが上がりません。

油圧レバーを上げても全く反応がありません。

GT21 ロータリ 上がらない フィード・バック・ロッド 折れ原因はフィード・バック・ロッドが折れた事です。

フィード・バック・ロッドは、コントロール・バルブを作動させるスプール・ドライブ・レバーを介して油圧レバーと繋がっているので、フィード・バック・ロッドが折れると、油圧レバーを上げてもスプール・ドライブ・レバーが正しく動かずコントロール・バルブは作動しません。

つまり、油圧が作動しなくなるという事です。

GT21 ロータリ 上がらない フィード・バック・ロッド 折れ ロッド・ピン 膠着ロッド・ピンがリフト・アームのロッド・ピン取付穴で膠着してしまった事で、フィード・バック・ロッドが折れたようです。

ロッド・ピンが自由に動かないと、ロッドに負担がかかり折れるという事です。

GT21 タイヤ・ハウス 主変速レバー 副変速レバー カバージャッキ・アップして左後輪を外します。

GT21 タイヤ・ハウス 主変速レバー 副変速レバー 防土カバー 取り外し後主変速レバーと副変速レバーの防土カバーを外します。

GT21 シート下 前面カバー 取り外しシート下の前面カバーも外します。

外さなくても出来ますが、視界を良くするためです。



GT21 フィード・バック・ロッド アーム 連結部 割りピン左写真で分かるように、フィード・バック・ロッドとアームを連結している割ピンがありますが、これを外します。

主変速レバーと副変速レバーを動かし、工具を入れる隙間を確保します。

GT21 フィード・バック・ロッド アーム 連結部 割りピン 取り外しマイナス・ドライバとラジオ・ペンチを使って割りピンを外します。

フレーム補強板を外してないので狭くてやり難いです。

フレーム補強板は頭部14㎜のボルト2本で固定されているだけなので、当然外したほうが良いですね。

GT21 フィード・バック・ロッド 取り外し後左写真は、外したフィード・バック・ロッドです。

GT21 フィード・バック・ロッド ロッド・ピン 膠着 取り外し前今度はロッド・ピンを外します。

完全に膠着しているので大変です。

割りピンを外さないといけないのですが、向き悪いです。

GT21 フィード・バック・ロッド ロッド・ピン 膠着 取り外し ポンプ・プライヤ潤滑材やオイルを浸み込ませます。

当然すんなり浸み込みません。

ポンプ・プライヤで割り側を上向きにしようとしても、びくともしません。

GT21 フィード・バック・ロッド ロッド・ピン 膠着 取り外し バール折れたフィード・バック・ロッド端部の下にバールを差し込み、じわりと起こしていきます。

位置の良いところで割りピンを外します。

後は、折れたフィード・バック・ロッド端部をハンマで叩いて下げる、バールで起こして上げるを延々と繰り返して膠着をといていきます。

何だかんだで外すのに30分以上かかってます。



GT21 ロッド・ピン 磨き後ロッド・ピンは、カップ・ブラシ・グラインダで磨いてきれいにします。

GT21 フィード・バック・ロッド ロッド・ピン 塗装後新品のフィード・バック・ロッドときれいにしたロッド・ピンは、すぐに錆びないよう塗装しておきます。

念のためです。

GT21 フィード・バック・ロッド 取り付け後フィード・バック・ロッドを取り付けます。

割りピンを使いましたが、Rピンでも良いかと思います。

GT21 フィード・バック・ロッド ロッド・ピン 取り付け後リフト・アーム側にロッド・ピンを取り付け、フィード・バック・ロッドを入れ適当にナットを回しておきます。

ロッド・ピンの軸部にはグリースを塗付しておきます。

左後輪を取り付ける前に、エンジンを始動しフィード・バック・ロッドの調整を行います。

これは、単に左後輪がなく作業し易いから先に調整するというだけです。

GT21 フィード・バック・ロッド 調整エンジン回転を1300回転くらいにし、油圧(ポジション)レバーを最上げ位置に動かします。

外側ナットを締めていき油圧をリリーフさせたら、そこから3回転戻します。

GT21 フィード・バック・ロッド 調整後油圧レバーを下げてエンジンを切り、内側ナットを締めてロックします。

後は、外したカバー類と左後輪を取り付けるだけです。



T22 フィード・バック・ロッドクボタ・トラクタT22で、フィード・バック・ロッドです。

前述のクボタ・トラクタGT21と同じで、ロッドが折れると作業機が上がらなくなります。

トラクタを水洗いした後には、ロッド・ピンの軸部に潤滑剤を注して膠着を防いでおきます。