作業機の落下速度が遅い(SMZ875)
クボタ・トラクタSMZ875で、作業機の落下速度が遅過ぎる症状です。
シート右下にある油圧ロック・レバーを目一杯開いても、落下速度は極端に遅いままで一切変化ありません。
また、操作ボックスの落下速度調整ダイヤルを操作しても殆ど変化ありません。
まずはシートを外します。
カバー・センサのブラケットを外します。
油圧ロック・レバーと連結されている落下速度調整弁の回りを見たいので、その上部にある箱型の通気口を外します。
粘着の強い両面テープで固定されているので、変形させずに外すのは多少苦労します。
落下速度調整弁の作動軸とアームを固定しているダブル・ナットを外します。
落下速度調整弁の作動軸とアームとの連結部が互いに摩耗して、本来の半月形ではなく角が潰れて丸くなり、油圧ロック・レバーを操作しても、軸は動かずアームだけが動く状態になっています。
今回の症状は落下速度調整弁の作動軸が動かない事が原因なので、落下速度調整弁を外すために回りをきれいに洗浄します。
左写真のように調整弁(バルブ)は問題ないのですが、作動軸の固着があまりに酷く半月形である部分も丸くなっているので、新品部品に交換になります。
新品の落下速度調整ボディです。
バルブは再利用するので、これに取り付ます。
外した部品を元に戻し、エンジンを始動し動作確認します。
油圧ロック・レバーを開いて、作業機の落下速度が変化するようになったので良しとします。
通気口のゴム板は破れていたので、ついでに交換しておきます。