ロータリ取り外し(SXM2200) / ロータリのチェーン・ケースのプロテクタ穴開き(UR316)
ヤンマー・トラクタAF620で、ニプロ・ロータリSXM2200の取り外し方法の1つです。
当然ですが水平な場所で行います。
専用スタンドがないため、左写真のようにロッドにRピン(釘でもOK)を挿して均平板を固定します。
前輪は一番下がったところで固定しておきます。
一番上の穴です。
これで前にも後にも倒れることはありません。
トップ・リンクのロック・ナットを緩めます。
ちょうど30㎜のナットでした。
ロータリの着脱は、トップ・リンクを触ることなく特殊3点リンクのオート・ヒッチのようにロータリを前倒しにして取り外すこともできます。
ちなみに前輪を上げて固定すると前倒しになります。
また、現在のキャスタ・スタンドがあるロータリは、トップ・リンクを伸ばし過ぎた状態で着脱を行うと、作業機が後方に倒れる恐れがあるので危険です。
取り付け時(通常時)は軸受け(左右)がロックされていて、ロータリが外れないようになっています。
ロック・レバーを一杯まで持ち上げ、軸受け(左右)のロックを外します。
このLカプラはロック・レバーを固定しておくものが付いていないので、ロック・レバーが下がってこないように紐で結んで固定しておきます。
現在のLカプラ(日農工規格)はロック部が簡略化されていて、ロック・レバーは固定できるようになっています。
エンジンを始動して手動スイッチを使い、ロータリが地面に着くまで下げます。
油圧昇降外部スイッチを使って行いますが、ポジション・レバーで行っても構いません。
トップ・リンクを伸ばしていきます。
重くなったら手動スイッチで上側に少し上げ、軸ピンに遊びを作ってはトップ・リンクを伸ばしていきます。
左写真の向き(横)から見て、カプラ支柱が11時くらいの向きになるまで伸ばします。
ここではトップ・リンクを一杯まで伸ばさないといけませんでした。
手動スイッチの「下降」を押し続けると、段々とロータリが外れていきます。
外れない場合はトラクタに乗り込みます。
ポジション・レバーを上げて一度ロータリを上昇させたら、最下位置まで下げてロータリを下降させます。
その後、低速で前進すると軸受け部が外れ始めます。
ロータリが外れます。
取り付けるときは、このままマスト中心を拾って上げていけば自動で取り付きます。
もし角度が足りない場合は、一番最初のロッドの固定位置をもう1段上に変えます。
当然ですが、バック・アップ機能は解除したままで行います。
取り付けた後はトップ・リンクを元の長さに戻します。
ヤンマー・ロータリUR316で、摩耗して穴が開いたチェーン・ケースのプロテクタの修復です。
適当な大きさの鉄板(長方形)をあてて溶接し、穴を塞ぎます。
ここで使用した鉄板は厚さが2.3㎜です。
左写真のように、穴から数㎝離れたところに鉄板の短辺ををあてアーク溶接します。
鉄板を曲げた時に、なるべく鉄板の長辺がプロテクタの下端に揃うような位置にします。
鉄板を酸素アセチレン溶接で赤くなるまで熱して、プロテクタの底面の曲がりに合わせてハンマで叩いて曲げていきます。
プロテクタの底面と同じ曲がりにしたら、短辺と本体をアーク溶接します。
鉄板が浮き上がるようならシャコ万力で押さえます。
プロテクタの底面の曲がり位置に向けて鉄板の長辺から垂直に切込みを入れます。
適当で構いません。
ディスク・グラインダの切断刃を使います。
真ん中部分を酸素アセチレン溶接で赤くなるまで熱して、プロテクタの曲がりに合わせてハンマで叩いて曲げていきます。
ここで一度アーク溶接で本体に仮付けしておきます。
両側を同じように曲げて最後に全体をアーク溶接(本付け)しますが、同じところをいつまでも溶接し続けると熱でプロテクタが変形してしまうので気を付けます。
最後はカップ・ブラシ・グラインダで磨き塗装して完了です。