ロータリの耕運軸ベアリング破損(RSP125) / ロータリから異常音(SXM2210)
クボタ・ロータリRSP125で、回すとゴトコト音がします。
すでに耕運軸がベアリング・ケースに対して下がっています。
ベアリングの破損は間違いないので、プラグを取り外してみます。
サイド・プレートを外します。
耕運軸の継ぎ手にスタッド・ボルトが2本付いているため、耕運軸だけを先に外すことが出来ません
。
フロント・カバーは、ロープと馬ジャッキを使って下がらないようにしておきます。
左写真は、酸素アセチレン溶接を使ってベアリングとオイル・シールを外したところです。
回動式なので、回動プレートがベアリング・ケース(サイド・カバー下部)の外周に取り付きます。
この後、当然チェーン・ケース側のオイル・シールとベアリングも交換です。
ニプロ・ロータリSXM2210で、作業中に嫌な音がしたとの事です。
それ以降は嫌な音が確認できなかったようですが、明らかに異常な音がしたそうです。
耕運軸は落ち込んだ様子もなく手で楽に回せます。
また、ギヤ・オイルも適量入っています。
ベベルギヤ・ケース内のベアリング破損を疑い、とりあえず入力軸カバーを外してみたら、入力軸ががたついているように感じます。
左写真はベベルギヤ・ケース内で、左フレーム・パイプと駆動主軸を外したところです。
無論ギヤ・オイルは最初に抜いてあります。
ここまで外すには、その前に耕運軸とチェーン・ケースも外す必要があり、なかなか大変な作業です。
入力軸(PIC軸)を外しスプラインを確認してみると、かなり摩耗しています。
また、スプラインの軸受け側(ベベル・ギヤ)も摩耗しているようです。
これだけ摩耗が酷いと芯ブレしてる可能性もあり、入力軸とベベル・ギヤを交換せざるを得ないです。
とても高い部品ですが仕方ありません。
左写真は、左フレーム・パイプから駆動主軸を外したところです。
ベベル・ギヤは入力軸側と駆動主軸側で1セットになるので、両方を交換する事になります。
テーパ・ローラ・ベアリングのローラが2ヶ所欠けています。
これが嫌な音の原因でしょう。
新品のテーパ・ローラ・ベアリングです。
入力軸と駆動主軸で計4個交換します。
新品の入力軸のスプライン側です。
前項の写真と比べれば違いがよく分かります。
ローラ・ベアリングの取付けは神経を使います。
回転部(ローラ)を叩くことは厳禁なので、内輪だけをピン・ポイントで叩く必要があります。
ピン・ポンチをあてがい、その上をハンマで叩いて打ち込みました。
左写真は、入力軸のオイル・シールとテーパ・ローラ・ベアリングの外輪を外す前のベベルギヤ・ケース内の状態です。
このロータリの入力軸のオイル・シールは、打ち込み過ぎるとテーパ・ローラ・ベアリングの外輪に接触してしまうので注意が必要です。