ユニバーサル・ジョイントの十字ベアリング交換 / 耕運軸ベアリング・ケースのグリース注入(R216M)
ユニバーサル・ジョイントの修理で、ガタついたスパイダ(十字ベアリング)の交換です。
4つあるスパイダ軸のうち2つは摩耗して細くなり、軸受けであるベアリング・ケースのニードル・ローラも無くなっています。
仮にこのまま使い続けていたら、ベアリング・ケースが収まる穴まで摩耗して修理不能になってしまいます。
スパイダを取り外すには、ストップ・リングを外し、ベアリング・ケースを外方向に叩いて抜く必要があります。
ストップ・リングは、リングの先端にマイナス・ドライバの刃先をあてがい、ハンマで軽く叩く事で外れます。
左写真は、取り外したベアリング・ケースのうちの1つです。
グリース切れでニードル・ローラが摩耗しています。
新品のスパイダは、左写真のようにベアリング・ケースも付いた状態です。
グリース・ニップルが付いていないので、古いスパイダから外して取り付けます。
スパイダを組み付ける時は、両端のベアリング・ケースを一旦外します。
左写真のように、新品状態ではベアリング・ケースの中にあるニードル・ローラがグリースで保護されています。
長持ちさせるには、このグリースを切らさない事が大事です。
新品のスパイダを組み付けたところです。
グリース・ニップルの位置を調整します。
ヤンマー・ロータリR216Mで、耕運軸ベアリング・ケースのグリース詰め直しです。
ロータリを長持ちさせるための重要な作業です。
左写真のように、ゴム・カバー(プラグ)のツバとハウジングの隙間にマイナス・ドライバの先端をハンマで叩いて打ち込み、少しずつ起こしていきます。
乾いた液体ガスケットが見えるので、既にゴム・カバーを使いまわしてあります。
さらにゴム・カバーを再利用するので、出来るだけ変形させずに外します。
位置を変えて、少しずつ起こしていきます。
既に泥が浸入してしまっています。
ベアリングのガタツキはそれ程でもないので、グリースを詰め直して延命措置を取ります。
今後は代掻きに使わないとの事なので、しばらくは大丈夫だと思います。
細いマイナス・ドライバを使い、出来る範囲で泥を落とします。
ベアリングの玉の保持器が破損せず残っているし、思った程錆びていないようです。
これならグリース注入で延命できます。
グリース・ガンを使いグリースを注入します。
耕運軸を手で回し、玉にグリースを馴染ませます。
溢れ出したグリースはウエスで拭き取ります。
ゴム・カバーが取り付く面(嵌め合い面)に油分があると液体ガスケットは付かないので、嵌め合い面をきれいに拭き上げます。
ゴム・カバーの汚れと油分をきれいに落とし、嵌め合い面に液体ガスケットをたっぷり塗付します。
本来はオイル・シール、ベアリング、ゴム・カバーの交換がベストですが、こうする事によってコスト削減です。
ゴム・カバーの縁をハンマで叩いて打ち込みます。
対角線上にずらしては打ち込みます。
後は保護カバーを取り付けて完了です。