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エンジンの比較表



ディーゼル・エンジンとガソリン・エンジンの比較

項 目 ディーゼル・エンジン ガソリン・エンジン
燃料サイクル サバテ・サイクル オット・サイクル
燃料 ディーゼル ガソリン
圧縮比 15~22 6~10
圧縮圧力 高い 低い
熱効率 30~40% 22~28%
燃料消費率 185~300g/kw・h 270~380g/kw・h
燃焼室形状 複雑 簡単
混合気の生成 圧縮後シリンダ内に霧状噴射 気化器、吸気菅内にて混合気を形成
燃焼方式 圧縮熱による自己着火 スパーク・プラグによる火花点火
出力制御 燃料噴射量の増減 空気量の増減
燃料供給方式 噴射ポンプと噴射ノズル
高圧、8~28MPa
気化器またはインジェクタ
低圧、0.1~0.5MPa
始動性 悪い
(予熱、減圧装置などが必要)
良い
(小型エンジンはチョークあり)
応答性 悪い(各部が重いため) 良い
振動騒音 大きい 小さい
最高回転数 低い 高い



ディーゼル・エンジンとガソリン・エンジンのノッキング比較

項 目 ディーゼル・エンジン ガソリン・エンジン
発生原因 自己着火が起こり難いため 自己着火が起こり易いため
発生する時期 燃焼過程の初期に起こる 燃焼過程の終期に起こる
燃料 軽油のセタン価が低い時に起こり易い ガソリンのオクタン価が低い時に起こり易い
噴射時期(ディーゼル)、
点火時期(ガソリン)
進めると起こり易くなる 進めると起こり易くなる
負荷の状態 無負荷アイドリング時に起こる可能性あり 全負荷時に起こる可能性あり
圧縮圧力 低い時に起こり易い 高い時に起こり易い
シリンダ温度 低い時に起こり易い 高い時に起こり易い
吸入空気温度 低い時に起こり易い 高い時に起こり易い


ディーゼルとガソリン比較

項 目 ディーゼル ガソリン
引火点℃ 50以上 -30以上
着火点℃ 300~400 400~500



ディーゼル・エンジン燃焼室形式の比較

項 目 直接噴射式 予燃焼室式 渦流室式
燃焼室の形式 簡単 複雑 やや複雑
燃焼室加工の難易 容易 容易 やや困難
S/V比
熱損失
圧縮比 15~22
(熱損失が少ないため低くても良い)
17~23
(熱損失が多いため高くする必要がある)
20~23
渦流の起き具合
(圧縮行程の終わり)
ほとんどない
(圧縮行程の終わり)
燃料の霧化状態
…噴射ノズルに
左右される 左右されない やや左右される
燃料と空気の混合状態 主として噴射ノズルによる
(空気渦流によりやや起こる)
良い
(予燃焼室による)
良い
(空気渦流による)
燃料噴射装置の影響
噴射ノズルの構造 多孔式のホール型 ピントル型、
スロットル型
ピントル型、
スロットル型
噴射圧力 16~28MPa 9~13MPa 10~15MPa
噴射ノズルの故障頻度 多い
(多孔式であり、しかも直接高圧ガスにさらされるため)
少ない
(噴射圧力が低く、またその付近の温度も低く、冷却しやすいため)
やや多い
(直接高圧ガスにさらされるが、ピントル型のため故障が少ない)
燃焼圧力 8MPa程度 5~6MPa 5.5~6.5MPa
ディーゼル・ノック 多い 少ない やや多い
燃料消費率 185~230g/kw・h 230~300g/kw・h 245~290g/kw・h
最高回転数 低い やや高い 高い
始動難易
(予熱装置を使用しない場合)
容易 やや困難 困難

※S/V比とは、ピストンの上死点においての燃焼室の容積(V)と、燃焼室の表面積(S)との関係を表わしたものである。



列型ポンプと分配型ポンプの違い

項 目 列型(独立型) 分配型
気筒数 1~12 2~6
燃料加圧方式 プランジャ式 プランジャ式
ポンプ型式 A型(噴射量少)、
P型(噴射量多)、
AD型(噴射量中)
VE型など
燃料分配方式 各プランジャ・アッセンブリから
シリンダへ直送
プランジャの回転運動
潤滑方式 エンジン・オイル潤滑
(プランジャは燃料潤滑)
燃料潤滑
フィード・ポンプ ピストン式 ベーン式(内蔵)
タイマ構造 機械式(外付き、内付き) 油圧式(内蔵)
電子制御式 あり、
電子ガバナ、
電子タイマなど
あり、
電子ガバナ方式、
電磁スピル弁方式など



作成日:2008/8