チャージ・ランプが消えない(CA355G) / 扱ぎ深さ自動が働かない(HA436G) / エンジン・アース切れ(R1-261) / 水温ランプが点灯する(MC13)
ヤンマー・コンバインCA355Gで、カレント・レギュレータの交換です。
始動中のバッテリ充電電圧は正常値なのに、チャージ・ランプが消えない症状です。
故障したカレント・レギュレータです。
左写真ように分解不可能になっています。
自制作用が働くICレギュレータ内蔵式オルタネータなら、通常必要ない装置です。
どちらかと言うと珍しい3相発電のACジェネレータ(マグネット・ジェネレータ)です。
このタイプは、ICレギュレータ内蔵式オルタネータと違いロータ・コイルが永久磁石式なので、単体で発電可能です。
なので回転するだけで交流発電し、整流(DC変換)や電流電圧制御は前項のレギュレータで行います。
イセキ・コンバインHA436Gの扱ぎ深さ自動が働かない症状で、車速センサの交換です。
自己診断をかけた結果、各センサ、スイッチ、モータは異常がなく、車速センサのコネクタ入力電圧も正常です。
他の自動制御は正常なので、車速センサの故障が濃厚になります。
車速(スピード)センサです。
光センサを使って回転数を非接触で検出するものです。
ちなみに自己診断では車速センサの診断は出来ないので、コネクタ入力電圧を測定するしかありません。
車速センサ単体で正否を判断することは、通常不可能です。
車速センサを取り付け所定のテスト要領で動作確認したところ、正常に作動するようになりました。
クボタ・コンバインR1-261で、エンジン・アースが金属疲労で切れたので交換します。
こうなると、バッテリ十分でもセル・モータは回りません。
パネルには電気が点きますが…。
ミツビシ・コンバインMC13で、キーONするとブザーが鳴り続けます。
そして、エンジンをかけると水温ランプだけが点灯したままでです。
とりあえず、水温センサに繋がっている平型端子を外します。
やはり、この状態ではキーONにしてもブザーは鳴りません。
水温センサの故障のようです。
平型端子は剥き出しになっていますが、本来はスリーブで覆われています。
試しに、剥き出しの平型端子をボディの金属部分に短絡させてみます。
当然ですが、この状態でキーONにするとブザーが鳴ります。
このコンバインの冷却水回りの電気回路は、単に冷却水の異常高温だけを感知する単純なものだけで、水温計すら付いていません。
異常高温を感知してブザーを鳴らすだけの独立した回路なので、仮に平型端子を外したままでも他に影響を及ぼすことなく使用出来てしまいます。
しかし、それでは冷却水の異常高温を感知できなくなるので水温センサを交換します。
水温センサを外します。
水温センサを外すと冷却水が出てくるので、先にラジエータの冷却水を抜いておきます。
一応、サーキット・テスタで抵抗測定します。
結果は54Ωしかありませんでした。
これでは電気が流れてしまいブザーが鳴ってしまいます。
この水温センサは水温が低い時は絶縁状態で、水温が高くなると抵抗値が低くなる特性があります。
つまり、エンジン始動時や稲刈り作業時では通電せず、オーバ・ヒートになる恐れがある水温になった時に通電する仕組みになっています。
通電するとブザーがなりますね。
水温センサを交換しました。
冷却水を入れエア抜きを行います。
平型端子は剥き出しですが、何の問題もないのでそのままです。
キーONで水温ランプは点灯せずブザーも鳴りません。
エンジンを始動し全てのランプが消灯するのを確認出来ました。
後は、しばらくエンジンをかけておいた後、サブ・タンクの水量を調整して修理完了です。