揺動板が詰まる(R1-191) / シーブ・センサの動作(SR18、ARN320、ARN327) / 扱ぎ胴で詰まる(SR25) / 揺動アーム軸に注油(ARN222、ARN438)
クボタ・コンバインR1-191で、揺動板が詰まりました。
速い作業速度で3条分を刈り取り(この機械は2条)し続けた結果です。
メータ・パネルには、負荷表示と「シーブチュウイ」が出ていたと思いますが…。
本人が言うには警告が出てから早めに止めたようですが、こうなると受網を外して手で籾を掃き出すしかありません。
また、2番縦らせんからの出口がカチカチに固まっていないか心配です。
籾を掃き出してみたら、1番嫌な2番らせん出口でのカチカチ詰まりまではなく、2番Vベルトも焦げて細くならなくて良かったです。
クボタ・コンバインSR18ですが、前項の症状になった場合にはシーブ・センサが働きます。
このシーブ・センサはR1、SR、AR、そして現行のER型にもあります。
作業速度が速すぎて処理が追い着かなくなると、選別板の上に籾が一杯になります。
その場合、シーブ・センサは左写真のようになり作動します。
稀にシーブ・センサの可動軸が膠着していて、選別板の上に籾が無くてもシーブ・センサが働いてしまっていることがあります。
その場合は、潤滑材を吹き付け膠着を取ります。
シーブ・センサが働くとメータ・パネルには「選別板のすきま→開」と表示され、注意ランプが点滅しブザーが鳴ります。
作業中にこの表示が出たら、すぐに作業速度を落とすか停止し警告が止むまで待ちます。
通常使用で何度もこの表示が出る場合は、チャフシーブ(選別板の隙間)などに目詰まりがないか確認します。
クボタ・コンバインARN320で、前項と同じ箇所にあたるシーブ・センサです。
左写真からも、同じようにセンサが付いている事が分かると思います。
こちらは、より簡素化されたメータ・パネルで「負荷、脱こく」が点滅しブザーが鳴ります。
もし作業中にこの警告ランプが点滅したら、すぐに停止し警告ランプが消えるまで待ちます。
停止せずにそのまま刈り取り続けると確実に詰まります。
クボタ・コンバインARN327で、前項と同じ箇所にあたるシーブ・センサです。
このコンバインでは、「シーブ」が点滅しブザーが鳴ります。
左写真のメータ・パネルはDXグレードのもので、意図的にシーブ・ランプを点滅させた状態(エンジン始動しない、キー・スイッチON、脱穀レバーON、シーブ・センサ作動)です。
クボタ・コンバインSR25で、扱ぎ胴の詰まりです。
ぬかるんだ圃場で、濡れ気味の稲(前日が雨)を刈り取ったのが原因です。
また、低刈りと深扱ぎのし過ぎで泥まで掻き込んでしまっています。
荒れた圃場で難しいかもしれませんが、なるべく高刈りしたほうが良いです。
そして、何より稲が乾くまで待つのが無難です。
手で扱ぎ胴を逆回転させれるまで、ひたすら手で引く抜くしかありません。
扱ぎ胴ベルトなどを確認したら、然程弛みがなく大きな摩耗や亀裂もなかったので良しとしました。
正確な張り量は未確認なので、ひょっとしたら扱ぎ残しなどでるかもしれませんが、恐らく大丈夫でしょう…。
クボタ・コンバインARN222で、揺動アーム軸にグリースを塗付します。
このコンバインは揺動棚(シーブ・ケース)を支えているアーム軸にボール・ベアリングが付いていないので、グリースを塗付しておく必要があります。
上下のRピンと平ワッシャを外し、揺動アームを取り外します。
軸回りにグリースを塗付した後は、揺動アームを取り付け平ワッシャとRピンを確実に入れておきます。
揺動アームは2本あるので、フィード・チェーン側も同様にグリースを塗付します。
クボタ・コンバインARN438で、揺動アーム軸にグリースを塗付します。
揺動ブラケットの固定ナット(頭部12㎜)3本を外します。
揺動アームのRピンと平ワッシャを外し、揺動ブラケットを取り外します。
左写真は左側の揺動アームですが、籾タンクを開いて右側の揺動アームも同じ構造になっているので、どちらを外しても構いません。
揺動アームを外すと揺動棚との間に隙間が出来るので、少しだけ揺動軸を引き抜いてその隙間から軸回りにグリースを塗付します。
揺動棚には軸受けメタルが左右に付いているので、軸受けメタルとの摺動面にグリースを馴染ませます。
右側(籾タンク側)も同様に、揺動軸を少し引き抜いてグリースを塗付します。
揺動軸は差し込んであるだけなので、どちらからも引き抜く事が出来ます。