トラクターの油圧まわり4

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ヒタチ・トラクタTZ22(クボタKT22)で、デプス・レバー(オート・レバー)を切った状態において、油圧レバーを最下位置まで下げてもロータリが下がりきりません。

シート下にある落下速度調整弁が閉まっている訳ではありません。

左写真にあるベアリングが付いたレバーは、デプス使用時にロータリ・カバーの上がり具合に応じてロータリを上下させるためのものですが、このレバーは後方に押されるとロータリが上昇し、押されないとバネの力でレバーが戻りロータリが下降する仕組みになっています。

後方から奥の方をよく見ると、このレバーからポジション・アームに連結しているロッドがデプス・レバーに接触しているせいで、このレバーが戻りきれてないようです。

デプス・レバーが曲がっているように見えます。

左写真で分かるように、デプス・レバーが奥に入り込んでいます。

デプス・レバーに手をついて乗り降りしたのか、又はデプス・レバー軸が膠着気味で動きが悪いまま無理に操作したのか、こうなった理由ははっきり分かりません。

ジャッキ・アップして右後輪を外して確認してみると、やはりデプス・レバーが曲がって連結ロッドに干渉しています。

原因がはっきりしたので、、デプス・レバーを外して修正します。

左写真は、コントロール・バルブのスプールを作動させているポジション・アームですが、これに連結されたロッドを外します。

油でベタベタになっているのは、土や錆びなどが原因でレバーやアームなどの動きが悪くなる事があるので、動きを良くするために初見の段階で注油したからです。

油圧レバーを動かすとプレートで連結されたポジション・アームは動きますが、このポジション・アームをロータリ側から作動させるためのレバー位置(作動角)を決めているのがデプス・レバーです。

デプス・レバーを外す前に、ストローク・センサがあるブラケットを外さなくてはいけません。

ストローク・センサからセンサ・ワイヤとカプラを外し、ブラケットを外します。

ブラケットは、頭部14㎜のボルト2本で固定されています。

デプス・レバーを固定している頭部17㎜のナット(ダブル・ナット)を外します。

外したボルトとナットです。

デプス・レバー軸に付いていた皿バネ座金は、取り付いていた向きが分かるようにしておきます。





取り外したデプス・レバーです。

曲がり具合からして、簡単に修正できそうです。

万力で挟んでおいて、モンキ・レンチで掴みじわりと曲げて修正します。

修正後は、似たような色で塗装しておきます。

デプス・レバーの取り付け軸に、リチウム・グリースを塗付しておきます。

折角なので、奥の油圧レバー側にもリチウム・グリースを馴染ませておきます。

仮付けして、デプス・レバーがロッドに一切干渉しない事を確認出来たので良しとします。

左写真で分かるように、デプス・レバーは修正する前に比べると良くなっています。

デプス・レバー軸の固定ナットを締め過ぎるとデプス・レバーの動きが悪くなるので、デプス・レバーの動きを確認しながら程良く締めて、ダブル・ナットで緩み止めをかけます。

ブラケットの固定ボルトは後車軸ケースの固定ボルトを兼ねているので、念のため液体ガスケットを塗り込んで締め付けます。

カプラとセンサ・ワイヤを取り付けたら、後輪を取り付けてジャッキを外します。

また、「トラクタの油圧まわり3」で記載している箇所ですが、左のリフト・アーム軸にあるフィード・バック・ロッドが取り付くロッド・ピンにも注油しておきます。

エンジンを始動し、正常な動作を確認出来たので良しとします。





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