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方向指示器の回路図と作動



方向指示器はコンデンサ式フラッシャが使われ、電流型と電圧型がある。

コンデンサ式フラッシャは、コンデンサ、電磁石、ポイントから構成され、コンデンサの充電放電の作用を利用して、一定の周期でポイントの開閉を行っている。

電流型
電磁石コイルにターン・シグナル・ランプの電流が流れて接点を開閉するもので、使用ランプのワット数が規定されている。

したがって、規定ワット数より小さくても大きくても点滅回数が変わるので、ランプ切れなどの故障が分かる。
電圧型
電磁石コイルにターン・シグナル・ランプの電流が直接流れず、電磁石に巻かれた2つのコイルとコンデンサによって接点の開閉をしている。

このため、使用ランプのワット数が変わっても点滅回数が余り変化しないので、ランプ切れなどの故障を外部から知る事ができない。

◎方向指示器の回路例とその作動(コンデンサ式フラッシャ電流型)

方向指示器の回路回路例におけるバッテリとIGスイッチ(キー・スイッチ)間は、フュージブル・リンクとセル・モータB端子を経由しているが、これを省略する。


IGスイッチを入れると、バッテリからの電流はフラッシャ・ユニット内の作動接点を通り、L2コイルを経てコンデンサに充電され、いつでも方向指示器を作動できる状態になる。



電流型フラッシャ・ユニットの回路ターン・シグナル・スイッチを左右どちらかに入れると、バッテリからの電流が作動接点を通り、L1コイルを経て電球へ流れ点灯する。


この結果、L1コイルには規定の電流が流れる。

この時リレーの原理で、L1コイルに隣接された作動接点が開くので電球は消灯する。

作動接点が開くとコンデンサの放電が始まり、L1、L2コイルに流れるので、放電電流が無くなるまで両コイルの磁力によって作動接点は開いている。

この時、僅かだがコンデンサの放電電流とバッテリから抵抗を通り電流が流れるが、とても少ないので電球は点灯しない。

コンデンサの放電が終わると作動接点が再び閉じ、電球、コンデンサに電流が流れる。

この場合、L2コイルに流れる電流方向はL1コイルに流れる電流方向とは逆になり、両コイルの磁力は相殺され作動接点は開かなくなる。


この状態はコンデンサの充電が終わるまで続き、再びL1コイルには規定の電流が流れ、それ以降同じ事を一定の点滅周期で繰り返す。



作成日:2008/3